Shippo Dog 
世界基準のドッグトレーナー資格「CPDT-KA」。
日本ではあまり認知されていませんが、世界中のドッグトレーニング専門家が取得している国際的な資格です。
試験は日本語で受験できますが、申し込みはすべて英語で行う必要があります。
英語が苦手な方は自力で申し込むのが難しいかもしれません。
そんな方に向けて、受験申込方法について日本語訳で徹底解説します。
申し込みのポイントは次の３つ。
・まずはユーザー登録だけでも終わらせる（パスワードを取得する）
・トレーニングログの入力に時間がかかる
・申し込みが完了したら、定期的にメールをチェックする
すべてを一気にやろうとすると、作業量的にかなりハードだと思います。入力内容を保存しながら、少しずつ進めていくことをおすすめします。
それでは詳しく解説していきます。
Twitter @maho_dogtrainer
CPDT-KAの試験とは
試験の特徴
CPDT-KAとは、アメリカのプロフェッショナルドッグトレーナーズ資格認定協議会（CCPDT）が認定する世界基準のドッグトレーナー資格。
試験には、以下のような特徴があります。
・受験のチャンスは年２回（春と秋）
・試験会場は東京または大阪
・試験はCBT方式（パソコンを使ったテスト）
・問題数は200問（すべて選択式）
・費用は400ドル
・申し込みは英語で行う
・日本では日本語で受験できる
受験資格
CPDT-KAを受験するためには、主に次の条件を満たす必要があります。
それぞれの詳しい条件は、このあと説明します。
用意するもの
・トレーニングログ
・推薦状
・パソコン or スマホ
・クレジットカード
トレーニングログ
申し込みの際に、受験資格の「過去３年以内に行った、300時間以上のドッグトレーニング経験」を入力しなければなりません。
ドッグトレーニング経験は何でもいいわけではなく、受験資格として計上してよい内容が上図のように決まっています。
実際の申し込みでは、このトレーニングログを１件ずつ手入力していかなければならないため、あらかじめExcelなどにまとめておくとコピー＆ペーストできてよいと思います。
次の情報をまとめておくのがオススメ
・トレーニングを行った日付（年月だけでよい）
・クライアント名（飼い主の名字、施設名）
・サービスの種類（プライベートレッスン、グループレッスンなど）
・トレーニングの種類（社会化、オビディエンストレーニングなど）
・所要時間（単位：時間）
推薦状
申し込みの際に推薦状をアップロードするため、あらかじめ用意しておきましょう。
推薦者は誰でもいいわけではなく、次のいずれかの資格を持つ人物に書いてもらう必要があります。
推薦者として認められる資格
・獣医師
・CCPDTが認定する資格（CPDT-KA、CPDT-KSA、CBCC-KA）
・IAABCが認定する資格（CDBC）
・ABSが認定する資格（ACAAB、CAAB）
・PPAB（PCT-A、PCBC-A）
推薦状の有効期限は、推薦者がサインした日付から１年間です。
パソコンまたはスマホ
申し込みはパソコンまたはスマホで行うことができます。
トレーニングログの入力がかなり面倒なので、コピー＆ペーストが簡単なパソコンがおすすめです。
クレジットカード
受験料の支払いはクレジットカードで行います。用意しておきましょう。
申込方法
申込方法
申し込みは、すべて英語で行われます。
CCPDTの公式ウェブサイトにアクセスします。
プルダウンメニューから［Certification］→［Dog Trainer Certification］をクリックします。
ページが切り替わります。下にスクロールして、［CPDT-KA Candidate Application］をクリックします。
ページが切り替わったら、［Start a New Application］をクリックします。
ページが切り替わります。試験を選びましょう。プルダウンメニューから［Examination］→［CCPDT – CPDT-KA – Japanese］をクリックします。
日本語で受験するためには、必ず［CCPDT – CPDT-KA – Japanese］を選択してください。
つづいて、試験期間を選びましょう。CPDT-KAの試験期間はひとつしかないため、表示されたものをクリックします。
CPDT-KAを受験するチャンスは年２回（春と秋）ありますが、申し込みは別々の時期に行われます。このため、選択できる試験期間はひとつしかありません。
つづいて、必要事項を入力しましょう。
パスワードは忘れないようにメモしておきましょう。申し込みの作業を途中で保存しておくことができ、作業を再開するのにパスワードが必要になります。
つづいて、PTCのプライバシーポリシーと個人情報の取り扱いについて同意する旨のチェックボックスにチェックを入れます。さらに、左の画像と同じ文字を入力して、［Start New Application］をクリックします。
ページが切り替わります。受験者情報を入力しましょう。
略称は、Mr.・Mrs.・Ms.・Dr.から選択します。左から順に、男性・既婚女性・未婚女性・獣医師を意味しています。
つづいて、連絡先情報を入力しましょう。
勤務先は入力必須です。ただし、［Department］［Room/Floor］［Building］は入力不要です。
引き続き、連絡先情報を入力します。
障がい者の配慮・試験期間の延期は、日本で受験する場合は［No］を選びます。
つづいて、過去の受験情報と資格要件・経歴を入力します。
引き続き、資格要件・経歴を入力していきます。
最終学歴は、以下から選択します。
・High School Diploma or Equivalent（高卒）
・Some College（大学中退）
・Associate’s Degree（短大卒）
・Bachelor’s Degree（大卒）
・Some Graduate School（大学院中退）
・Graduate Degree（大学院卒）
雇用形態は、以下から選択します。
・Own a dog-training or dog-related business
（ドッグトレーニングまたは犬関連のビジネスを経営）
・Employed by someone who owns a dog-training business
（ドッグトレーニングを経営する人に雇われている）
・Other
（その他）
主な仕事内容は、以下から選択します。
・Boarding（ペットホテル）
・Daycare（デイケア）
・Grooming（グルーミング）
・Group class training（グループクラスのトレーニング）
・Private lessons（プライベートレッスン）
・Retail（小売業）
・Other（その他）
CPDT-KAの試験を知ったきっかけは、以下から選択します。
・Colleague（同業者）
・Client（クライアント）
・CCPDT website（CCPDTのウェブサイト）
・APDT（APDT）
・Other（その他）
引き続き、資格要件・経歴を入力していきます。
サービス内容は、以下から選択します。
・Agility classes（アジリティークラス）
・Basic Obedience classes（基礎的なオビディエンスクラス）
・Behavior Consulting（行動コンサルタント）
・Competition obedience classes（競技会向けのオビディエンスクラス）
・Conformation classes（ドッグショー向けのクラス）
・Puppy classes（パピークラス）
・Search and Rescue（捜索・救助）
・Sporting and field classes（ドッグスポーツ・フィールドクラス）
・Therapy training（セラピートレーニング）
・Other（その他）
CPDT-KAトレーニングログを入力しましょう。大変ですが、１件ずつ入力する必要があります。［New Row］をクリックして１件分の情報を入力したら、［Save Row］をクリックします。これを繰り返して、過去３年以内のドッグトレーニング経験が300時間以上になるようにします。
入力作業を中断する場合は、ページ下部の［Save Application］をクリックすると、入力内容を保存できます。（STEP.18を参照）
年月
トレーニングを行った日付を入力します。プルダウンメニューからカレンダーを表示して日付を選ぶと、自動的に年月だけが表示されます。
クライアントの名前
プライベートレッスンの場合は、クライアントの名字を入力します。グループクラスやパピーパーティーなど複数の犬を対象にしたトレーニングの場合は、場所の名前でOKです（動物病院・公園など）。
サービスの種類
以下を参考に入力してください。
・Private lessons（プライベートレッスン）
・Group classes（グループクラス）
・Consultations（コンサルテーション）
・Shelter work（シェルターでのボランティア）
・Workshops（ワークショップ）
トレーニングの種類
以下を参考に入力してください。
・socialization（社会化）
・handling（ハンドリング）
・obedience（オビディエンス）
・new puppy in home（新しく迎えた子犬のコンサルテーション）
・assistant trainer at seminar（セミナーでのアシスタント）
・agility（アジリティ）
・nosework（ノーズワーク）
Hands-on Hoursの所要時間
以下の場合は［Hands-on Hours］として所要時間を入力し、［Assisting Hours］の時間を「0」にしてください。少なくとも225時間は入力してください。
・プライベートレッスンの指導
・グループレッスンの指導
・クライアントのコンサルティング
・犬とのトレーニング
・他のトレーナーのアシスタント（指導やトレーニングを行なった場合）
Assisting Hoursの所要時間
以下の場合は［Assisting Hours］として所要時間を入力し、［Hands-on Hours］の時間を「0」にしてください。最大で75時間まで入力できます。
・動物保護施設でのボランティア活動
・他のトレーナーとの症例検討
・トレーニングプランの作成
・動物看護師やトリマーとしての勤務
・他のトレーナーのアシスタント（指導やトレーニングは行っていない場合）
推薦状をアップロードします。あらかじめ、記入済みの推薦状をスキャンしてパソコンに保存しておきましょう。記入済みであることを確認したら、チェックボックスにチェックを入れます。つづいて、［ファイルを選択］をクリックして推薦状を選び、［Update Files］をクリックします。
人種・年齢・性別を任意で入力します。
実施基準・倫理規定とLIMA行動介入方針に同意する旨のチェックボックスにチェックを入れます。また、これらの規定やCPDT-KA受験者ハンドブックなどを確認した旨のチェックボックスにチェックを入れ、サインとして氏名を入力します。［Save Application］をクリックすると、ここまでの入力内容を保存できます。
ここまでの入力内容に誤りがないことを確認してから、［click here］をクリックして控えを印刷しておきましょう。支払いをカードで行う場合は、［Credit Card］を選択して、［Continue to Payment］をクリックします。
ページが切り替わります。受験料の支払いをしましょう。［Submit Payment］をクリックします。
ページが切り替わります。カード情報と請求先情報を入力します。
送付先情報を入力して、［Pay Now］をクリックします。
支払いが完了したら、ページが切り替わります。
しばらくしたら、PTCから支払いを受け付けた旨のメールが届きます。確認しておきましょう。
申し込み説明会
説明会の特徴
非公式ですが、日本ペットドッグトレーナーズ協会（JAPDT）が申し込み説明会を行なっています。
申し込み説明会には、以下のような特徴があります。
・Zoom形式のため、スマホやパソコンがあればどこでも参加可能
・受験者ハンドブックやLIMA行動介入方針などの簡単な日本語訳がもらえる
・JAPDT会員・非会員ともに無料
・本番の約２か月前に開催
説明会の申込方法
本番の２か月前くらいになると、JAPDTの公式ウェブサイトで説明会を申し込めるようになります。
JAPDT会員になると、メールで案内がもらえます。
申し込み後の流れ
申し込み後の流れは、以下とおりです。
受験資格が認められると、その旨が記載されたメールが届きます。
試験の日程・場所をオンラインで予約するようメールが届きます。
メールは試験期間の開始日から11週間以内に届きます。
試験の日程・場所の予約は先着順です。早めに予約しましょう。
試験はプロメトリック社が運営する会場（テストセンター）です。
わたしが受験したときは、東京か大阪の二択でした。
予約した会場で受験します。身分証明書として、パスポートまたは運転免許証が必要です。
試験中は、あらゆる電子デバイス・時計の使用が禁止です。
マスクや着ている服の裏を確認されたり、大きめのアクセサリーは禁止など、厳しいボディーチェックもありました。
試験期間の最終日から４週間以内に採点結果（スコアレポート）がメールで届きます。
合格した場合は後から合格証書がメールで届き、CCPDTのユーザー登録をするよう求められます。
わたしが受験したときの合格ラインは、正解率62.5%以上でした。
以上、CPDT-KAの受験申込方法について解説しました。
この記事がみなさんのお役に立てたら嬉しいです！
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