【トレーナー向け】世界基準のドッグトレーナー資格「CPDT-KA」の模擬試験とは?【比較&申込方法】

世界基準のドッグトレーナー資格「CPDT-KA」。

日本ではあまり認知されていませんが、世界中のドッグトレーニング専門家が取得している国際的な資格です。

過去問は公表されていないため、独学で対策するのは難しいかもしれません。

そんなときに役立つ模擬試験について解説します。

まほ
まほ

本番の前に私も受けてみました!感想もあわせて参考にしてみてください!

・公式の模擬試験は英語。50問のテストが2種類ある。1種類あたり99ドル。
・非公式の模擬試験は日本語。40問を勉強会形式で解く。主催団体の会員は無料。

「CPDT-KA」ってなに?という方は、こちらの記事で解説しています。

それでは詳しく解説していきます。

Twitter @maho_dogtrainer

CPDT-KAの模擬試験とは

模擬試験には公式と非公式がある

大まかな特徴を把握できるように情報をまとめました。

それぞれの詳しい特徴は、このあと説明します。

模擬試験には公式と非公式がある

CPDT-KAの模擬試験(公式)

模擬試験(公式)の特徴

PTC公式ウェブサイト

CPDT-KAとは、アメリカのプロフェッショナルドッグトレーナーズ資格認定協会(CCPDT)が認定する世界基準のドッグトレーナー資格。

模擬試験はCCPDTがPTC(Professional Testing Corporation)という会社に委託して行われます。

特に受験資格はありませんが、以下のような特徴があります。

・言語は英語のみ
・CBT方式のため、パソコンがあればどこでも受験可能
・2時間で50問を解答する模試が2種類ある
・費用はそれぞれ99ドル
・スコアレポートを閲覧できるが、正解や解説はない
・いつでも受験できる

模擬試験(公式)の内容

試験内容は転載禁止のため紹介できませんが、内容の比率は本番の出題範囲とほぼ同じです。

・指導技術(48%)
・学習理論(36%)
・動物行動学(6%)
・トレーニング用具(6%)
・畜産学(4%)

模擬試験(公式)のメリット・デメリット

メリット

・本番と同様にCBT方式のため、雰囲気を体験できる
・問題数は非公式の2倍以上
・スコアレポート(出題範囲ごとの正答率)がもらえる
・いつでも受験できる

デメリット

・英語が理解できないと受験は難しい
・費用は非公式に比べて高い
・どの問題が正解・不正解だったかわからない
・解説がない

個人的な意見

英語でもいいので問題数をたくさんこなしたい方、実際の雰囲気を味わいたい方におすすめです。わたしは英語があまり得意ではないのですが、問題の傾向をつかみたかったため、Google翻訳とDeepL翻訳使いながら挑戦しました。こうした翻訳サービスを使うと不自然な日本語になりがちですが、だいたいのニュアンスは理解できます。試験時間が2時間もあるため、余裕を持って考えることができました。
いつでも受験できるのもメリットです。腕試しをしたいと思ったらすぐに受けて、その後の受験勉強に役立てられます。
一方で、正解と解説が提供されないのは大きなデメリットです。どの程度においても、ある程度の自信がないと本番の練習にはならないと思います。

模擬試験(公式)の申込

申し込みは、すべて英語で行われます。

模擬試験(公式)の申し込みの流れ
PTCの公式ウェブサイトにアクセス

PTCの公式ウェブサイトにアクセスします。

PTC公式ウェブサイト

PTCの「Online Testing System」にアクセス

ページを下にスクロールし、[TAKE A PRACTICE TEST]をクリックします。

PTCの「Online Testing System」にアクセス
ユーザーアカウントを作成

ページが切り替わります。ユーザーアカウントを作成しましょう。右下のNew User? Create User Accountに必要事項を入力し、[Create New User]をクリックします。

ユーザーアカウントを作成

ユーザーネームとパスワードは忘れないようにメモしておきましょう。

「Online Testing System」にログイン

右上のLoginにユーザーネームとパスワードを入力し、[Log In]をクリックします。

「Online Testing System」にログイン
「My Info」のページに移動

ページが切り替わったら、[My Info]をクリックします。

「My Info」のページに移動
自分の連絡先情報を登録

ページが切り替わります。自分の連絡先情報を登録しましょう。必要事項を入力して[Update Information]をクリックしたら、[Apply / Purchase Tests]をクリックしてください。

自分の連絡先情報を登録
模擬試験を選ぶ

ページが切り替わります。模擬試験を購入しましょう。CCPDTのロゴが現れるまでページを下にスクロールし、[Purchase Online Practice Test For Professional Dog Trainers – Form 04]または[Purchase Online Practice Test For Professional Dog Trainers – Form 05]をクリックします。末尾の[– Form 04]または[– Form 05]で設問の内容が変わりますが、問題数・制限時間・金額は同じです。

模擬試験を選ぶ

[Purchase Online Practice Test For Certified Behavior Consultants – Canine – Knowledge Assessed]は別の資格(CBCC-KA)の模擬試験です。間違えないように気をつけてください。

自分の連絡先情報を再確認

ページが切り替わります。自分の連絡先情報を再確認しましょう。内容に誤りがなければ[Purchase with Credit Card]をクリックします。

自分の連絡先情報を再確認
申し込みフォーム

ページが切り替わります。自分の連絡先情報に誤りがなければ[Continue to check out]をクリックします。

申し込みフォーム
利用規約に同意

ページが切り替わります。自分の名前と名字を確認し、利用規約に同意する旨のチェックボックスにチェックを入れます。

利用規約に同意
模擬試験を購入

ページを下にスクロールして、[Buy Now]をクリックします。

模擬試験を購入
支払い手続きを開始

模擬試験はPayPalでのみ支払いが可能です。ここではPayPalのアカウントを作成する手順も紹介します。[Create an Account]をクリックします。

支払い方法を選択

支払い方法は銀行口座またはカードの二択です。[銀行]または[カード]を選んで、[続行]をクリックします。

支払い方法を選択
支払い情報の入力

以降はカードで支払う場合を説明します。カード情報と請求先住所を入力します。

支払い情報の入力
PayPalアカウントの作成

ページを下にスクロールします。PayPalアカウントの作成に必要な事項を入力して、[同意して支払う]をクリックします。

PayPalアカウントの作成
PTCの「Online Testing System」にログイン

ユーザーネームとパスワードを入力してシステムにログインします。

PTCの「Online Testing System」にログイン
模擬試験を選択

ページが切り替わります。[Click here to Start this test]をクリックします。

模擬試験を選択
イントロダクションの確認

ページが切り替わります。模擬試験をはじめる前に、システムの操作方法などの説明を読むことができます。説明はすべて英語ですが、操作を誤らないために読むことをおすすめします。[Next]をクリックします。

イントロダクションの確認
イントロダクションの終了

イントロダクションを確認したら、[Continue]をクリックします。

イントロダクションの終了

模擬試験はポップアップウィンドウに表示されます。「secure.ptcny.com」からのポップアップがブロックされないように、あらかじめ設定を変更しておきましょう。

模擬試験をはじめる

最後の説明書きを確認したら、いよいよ模擬試験がはじまります。[Start Exam]をクリックします。

模擬試験をはじめる

模擬試験(公式)の採点結果

模擬試験を終えると、すぐにスコアレポートが表示されます。

スコアレポート

CPDT-KAの模擬試験(非公式)

模擬試験(非公式)の特徴

JAPDT公式ウェブサイト

非公式の模擬試験は日本ペットドッグトレーナーズ協会(JAPDT)が作成しています。

JAPDTは、CPDT-KAの資格更新に必要なカンファレンスの開催も行っている団体。

公式の模擬試験をJAPDTが日本語訳したものを受けることができます。

こちらも特に受験資格はありませんが、以下のような特徴があります。

・言語は日本語
・Zoom形式のため、スマホやパソコンがあればどこでも受験可能
・勉強会の一環として、40問を解答する時間が設けられている(2022年)
・JAPDT会員は無料、非会員は5,000円
・正解と解説がある
・本番の約1か月前に開催

模擬試験(非公式)の内容

試験内容は転載禁止のため紹介できませんが、内容の比率は本番の出題範囲よりも「指導技術」が少し多めです。

・指導技術(53%)
・学習理論(30%)
・動物行動学(7%)
・トレーニング用具(5%)
・畜産学(5%)

模擬試験(非公式)のメリット・デメリット

メリット

・公式の模擬試験の一部を日本語で受験できる
・費用は公式に比べて安い
・正解と解説がある
・その場で疑問点を質問できる
・学習理論についても簡単に教えてもらえる

デメリット

・CBT方式ではないため、本番のパソコン操作の雰囲気は味わえない
・公式の模擬試験に比べて問題数が少ない

個人的な意見

日本語で受験できること、正解と解説が提供されることが最大のメリットです。また、受験前に学習理論について簡単な授業があり、答え合わせの際にも疑問点を質問できます。正解を選ぶためのアプローチをプロのトレーナーから説明してもらえるのも魅力的。
ただし、本番の約1か月前に開催されるため、この時点で受験勉強をしていない場合は合格そのものが難しいかもしれません。
わたしが受験したときは公式の問題とある程度かぶっていたため、英語ができる方は公式だけでもよいと思います。

模擬試験(非公式)の申込方法

JAPDT公式ウェブサイト

本番の1〜2か月前くらいになると、JAPDTの公式ウェブサイトで勉強会を申し込めるようになります。

JAPDT会員になると、メールで案内がもらえます。

おすすめの受験対策本

CPDT-KA受験者に向けてCCPDTが推薦している参考図書をご紹介。(日本語訳があるもののみ)

あくまで参考図書であり、この本の内容から出題されるわけではないので注意してください。

指導技術の参考図書

ダンバー博士のイヌのしつけがうまくいくちょっとした本

ダンバー博士のイヌのしつけがうまくいくちょっとした本

子犬のしつけについて、とても詳しい内容を簡単に説明している本です。

著者は、「ドッグトレーナーなら知らない人はいない」というくらい有名な獣医師・動物行動学者のイアン・ダンバー博士。

中学生でも理解できるような言葉遣いで書かれており、とても読みやすいです。

ルアーと正の強化を使った「ルアー/ごほうびトレーニング」で、基本的なしつけと社会化のハウツーが写真つきで具体的に学べます

はじめの一歩として、なるべくハードルを下げてスタートしたい方におすすめです。

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テリー先生の犬のしつけ方教室

テリー先生の犬のしつけ方教室(第2版)

インストラクターを目指す人向けに、トレーニング・行動修正・飼い主の指導方法を網羅している本です。

家庭犬のしつけと飼い主のマナーを教育するインストラクターを養成するため、日本動物病院協会(JAHA)が発行している教科書です。

世界的に有名なドッグトレーニング専門家のテリー・ライアン氏が執筆し、行動治療専門の獣医師である水越美奈先生が監訳を担当。

しつけについて基礎から幅広く解説されており、とにかく実際の飼い主への指導に役立つ1冊です。

現在は絶版になっているため、中古本をヤフオクやメルカリで見つけられたらラッキーだと思います。

学習理論の参考図書

ザ・カルチャークラッシュ

ザ・カルチャークラッシュ

行動科学と学習理論をやさしく学べる本です。

著者は、著名なドッグトレーナーであり、トレーナー専門学校の創設者でもあるジーン・ドナルドソン氏。

ユーモアやわかりやすい例えを用いて、行動科学と学習理論が解説されています。

ただし、写真やイラストによる説明がなく内容も体系的に整理されているとは言えないため、本格的に学習理論を学びたい方や文章を淡々と読むのが苦手な方には向かないかもしれません。

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うまくやるための強化の原理

うまくやるための強化の原理

学習理論について、日常生活の出来事を例にわかりやすく説明している本です。

クリッカートレーニングを考案したことで有名なカレン・プライア氏が、行動分析学をベースに学習の原理を解説。

人間同士のやりとりを例にまじえながらシェイピングや行動修正の方法が説明されており、具体的な状況をイメージしながら学習理論を学べます。

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以上、CPDT-KAの模擬試験について解説しました。

この記事がみなさんのお役に立てたら嬉しいです!

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