うちの子は雑種なんだけど、どんな犬種が混ざってるんだろう?血統書もないし、調べる方法があれば知りたいな。
雑種を愛犬として迎えた人なら、一度はこんな疑問をもったことがあるはず。
祖先の犬種がわかれば、愛犬特有の体形や行動への理解がもっと深まるかもしれません。
今回は愛犬のルーツを本格的に調べてみたいという方におすすめの、人気のDNA鑑定サービス2社を比較しました。
・DNA犬種鑑定(Orivet)
・Breed ID Kit(Embark)
それでは詳しく解説していきます。
Twitter @maho_dogtrainer
DNA鑑定サービス2社の比較表
まずは全体像をご覧ください。
商品名 | DNA犬種鑑定 | Breed ID Kit |
---|---|---|
会社名 | Orivet | Embark |
金額 | 14,500円 | 129ドル |
鑑定書 | 郵送(+500円) PDFファイル | 公式ウェブサイトで閲覧 |
日数 | 2〜3か月 | 1か月 |
検査方法 | ・専用ブラシで口腔粘膜を採取し、Orivetに郵送 ・350以上の犬種のDNAデータとサンプルを比較 | ・専用ブラシで唾液を採取し、Embarkに郵送 ・350以上の犬種のDNAデータとサンプルを比較 |
メリット | ・犬種構成がわかる ・両親の犬種がわかる ・犬種の歴史や特徴についての説明あり ・かかりやすい疾患の情報も鑑定書に含まれる場合あり ・日本語の鑑定書あり | ・犬種構成がわかる ・犬種の歴史や特徴についての説明あり ・4世代にわたる家系図がわかる ・オオカミ度、成犬時の予想体重、遺伝子年齢がわかる |
デメリット | ・和犬のデータが少なく、正確な鑑定ができない場合がある | ・具体的な犬種を特定できない場合もある(野犬など) ・日本語版の鑑定書はない |
DNA犬種鑑定(Orivet)
Orivetは、オーストラリアの獣医病理ラボ「ASAP」から独立したDNA検査を専門とした企業です。
Orivetの検査は世界的な認知度も高く、オーストラリアの獣医師からは絶大な信頼が寄せられています。
日本支社であるOrivet Japanの公式ウェブサイトから検査を申し込めば、日本語訳の鑑定書がもらえます。
日本からの申し込みは2016年に開始され、これまでの検査数は約2,000件とのこと。(Orivet Japanに確認)
DNA犬種鑑定の特徴
どのような犬種が含まれているかだけでなく、両親の犬種まで特定してくれるのが特徴です。
Wisdom Panel社が提供する同様のサービスがありますが、中身はまったく同じものとのこと。(Orivet Japanに確認)
「350以上の犬種のDNA」と「愛犬のDNA」を比較して、どの犬種がどのくらい含まれているかを分析してくれます。
犬種を特定するのが難しい雑種が含まれている場合、「Mix Breed Unknown」と記載されます。
メリット
・犬種構成がわかる
・両親の犬種がわかる
・検出された主な犬種の歴史や特徴についての説明書がもらえる
・検出された犬種によっては、かかりやすい疾患の情報も鑑定書に含まれる
・日本語版の鑑定書あり
デメリット
・和犬のデータが少なく、正確な鑑定ができない場合がある
検査の流れ
Breed ID Kit(Embark)
Embarkは、アメリカのゲノム・バイオテクノロジー会社です。
アメリカ屈指の名門校であるコーネル大学の獣医学部と共同研究を行っています。
日本語の公式ウェブサイトはなく、購入から検査結果まですべて英語で記載されています。
Breed ID Kitの特徴
どのような犬種が含まれているかだけでなく、4世代にわたる家系図を作成してくれるのが特徴です。
「350以上の犬種のDNA」と「愛犬のDNA」を比較して、どの犬種がどのくらい含まれているかを分析してくれます。
祖先に犬種を特定するのが難しい雑種がいる場合、「Supermutt(スーパーマット)」と記載されます。
野犬などで具体的な犬種を特定できない場合は、「Village Dog(ヴィレッジドッグ)」と記載されることもあるようです。
Village DogはEmbarkによると「自由に繁殖し、自由に歩き回る、屋外で暮らす犬のこと」なんだって。
20万を超える遺伝子マーカーを検査することで、4世代にわたる家系図を作成してくれます。
曽祖父母の犬種がある程度はっきりしていると、両親や祖父母がどの犬種のミックスなのかわかって面白いね!
「オオカミ度」とは、古代のオオカミの遺伝子をどのくらい持っているのかを示すEmbark独自の指標です。
ほとんどの犬は1%以下で、2〜4%だと高く、5%以上だとかなり珍しいとのこと。
ほかにも、「成犬時の予想体重」や「遺伝子年齢(人間の年齢に換算)」などを示してくれます。
成犬時の予想体重は、85%以上の精度で当たるそう。どのくらい成長するのか?理想の体重はどれくらいか?といった目安になるかもね!
メリット
・犬種構成がわかる
・犬種の歴史や特徴についての説明がある
・4世代にわたる家系図がわかる
・オオカミ度、成犬時の予想体重、遺伝子年齢がわかる
デメリット
・具体的な犬種を特定できない場合もある(野犬などの場合)
・日本語版の鑑定書はない
検査の流れ
本当に犬種がわかるのか?
友人の愛犬(雑種)に協力してもらい、OrivetとEmbarkの両方でDNA鑑定を行ってみました。
結果はこちらの記事にまとめています。
愛犬のルーツを知りたいという方は、各ウェブサイトで詳しい情報を確認してみてください。
この記事がみなさんのお役に立てたら嬉しいです!